勉強用

個人的に勉強したことをまとめます

HPVワクチンの接種に関して

子宮頸がんや尖圭コンジローマなどの原因であるHPVの感染は、ワクチン接種で予防できる。

 

Q1.子宮頸がんとは?

罹患年齢は25歳から。ほかのがんより若い人がかかるためマザーキラーとも呼ばれる。

ごく早期で発見できなければ、子宮摘出は避けられず妊娠はあきらめざるを得ない。

仮にがんが治って救命できても、治療の副作用で排尿・排便障害・リンパ浮腫などきたしうる。卵巣をとったら更年期症状が出る。後遺症大きい。

子宮頸がんの発症者は1年に10000人、死亡者はそのうち2900人。異常を指摘される人数はがん患者数の100倍以上。

そんな子宮頸がんのほぼ100%に高リスクHPV感染が関与。

 

Q2.HPVとは?

主に性的接触を通じて男性にも女性にも感染するウイルス。

100種類以上あり、そのうち14種類ほどが高リスクHPVとして、子宮頸がん・中咽頭がん・陰茎がん・校門がんを引き起こす。

性器にイボができる尖圭コンジローマもHPVが原因。

HPVに感染しても多くの人は無症状のままで、病気を発症することなく排除されることも多いが、一度の感染で子宮頸がんを発症する可能性もある。

 

Q3.HPVの感染経路に関して

HPVに感染している人がパートナーにうつして感染を広げる

性交渉経験のある女性の50-80%は、生涯で一度はHPV感染の機会があるといわれている。

 

Q4.ワクチン接種でどの程度予防できる?

国内で流通しているワクチン(ガーダシル4価)で、子宮頸がんの約7割を予防できる。最新の9価ワクチンでは、およそ90%の効果がある。

ガーダシル4価では、HPVの6・11・16・18型を予防できる。

一方で、ガーダシル9価では、これらに加えてHPV31・33・45・52・58型を予防できる。

ガーダシル4価→子宮頸がん(70%)+外陰部癌(70-75%)+膣癌(65%)+肛門癌(85-90%)+陰茎癌(75-80%)+咽頭癌(85%)+尖圭コンジローマ(90%)

ガーダシル9価→子宮頸がん(90%)+外陰部癌(85-90%)+膣癌(80-85%)+肛門癌(90-95%)+陰茎癌(85%)+咽頭癌(90%)+尖圭コンジローマ(90%)

 

Q5.接種間隔

ガーダシル4価、ガーダシル9価→初回接種(1回目)、初回接種から2か月後(2回目)、初回接種から6か月後(3回目)を筋肉注射。

 

Q6.感染したあとでもワクチンは有効?

HPVに感染しても自然に排除されることが多い。だが、ワクチンにより新たな感染は防がれる。ワクチンが対応しているHPVのすべての種類に感染する可能性は低く、感染歴のある人でもワクチンは有効。理想的には性交渉を経験する前に摂取するのが望ましい。

HPV感染症を防ぐワクチン(HPVワクチン)は、小学校6年~高校1年相当の女子を対象に、定期接種が行われています。

 

Q7.現在、定期接種の対象となっているサーバリックス(2価HPVワクチン)、ガーダシル(4価HPVワクチン)の接種を受けずに、シルガード9(9価HPVワクチン)が定期接種の対象になるのを待っていた方がよいでしょうか?
シルガード9は、現在定期接種の対象ワクチンではないため、公費では受けられません。
一方で、定期接種の対象であるサーバリックスやガーダシルでも、子宮頸がんに最も関与の強い型であるHPV16/18型の感染を予防できます。また、海外では、サーバリックスやガーダシルの接種が、子宮頸がんの予防に効果があったと報告されています。
HPVワクチンは、性的接触の経験前に接種することが望ましいとされており(HPVは一度でも性的接触の経験があればだれでも感染する可能性があります)、また、子宮頸がんは20代から年齢階級別罹患率が上昇するなど、若い方でも罹患し得るがんですので、シルガード9が定期接種の対象になるのを待っていただくよりも、定期接種の対象年齢(小学校6年~高校1年相当)にHPVワクチンを接種することをお勧めしています。
 
Q8.サーバリックス(2価HPVワクチン)またはガーダシル(4価HPVワクチン)を接種すると、シルガード9(9価HPVワクチン)の接種することはできませんか?
サーバリックスまたはガーダシルで規定の回数の接種が完了している場合、世界保健機関(WHO)や米国疾病予防管理センター(CDC)は、シルガード9の追加の接種を推奨していません。 これは、サーバリックスまたはガーダシルでも、子宮頸がんに最も関与の強い型であるHPV16/18型の感染予防に効果があることや、異なる種類のワクチンを接種した場合の有効性と安全性についてのデータが限られていることからです。
 
Q9.海外でのシルガード9(9価HPVワクチン)の使用状況を教えてください。
各国で使用されているHPVワクチンの種類はそれぞれ異なっていますが、9価HPVワクチンは、2014年12月に米国で最初に承認されて以降、2015年2月にカナダ、2015年6月に欧州連合EU)やオーストラリアで承認されました。9価HPV ワクチンの販売名は国によって異なるものの、海外の複数の国で使用され始めています。
 
Q10.シルガード9(9価HPVワクチン)は現在、定期接種の対象ではないということですが、自費ならば受けられますか?
シルガード9(9価HPVワクチン)は、2021年2月から日本国内で販売が開始されているため、任意接種として接種することは可能です。お近くの医療機関などにご相談下さい。ただし、予防接種法に基づく定期接種(公費での接種)の対象ではないため、接種費用は全額自己負担となります。なお、万が一健康被害が生じた場合は、予防接種法に基づく予防接種健康被害救済制度ではなく、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法に基づく医薬品副作用被害救済制度の対象となります。

 

【平成9年度生まれ~平成17年度生まれまでの女性の方へ】


 平成9年度~平成17年度生まれまで(誕生日が1997年4月2日~2006年4月1日)の女性の中に、通常のHPVワクチンの定期接種の対象年齢の間に接種を逃した方がいらっしゃいます。
 まだ接種を受けていない方に、あらためて、HPVワクチンの接種の機会をご提供しています。

 

標準的なワクチン接種スケジュール
2価ワクチン(サーバリックス):中学1年生の間に、1ヵ月の間隔をおいて2回接種を行った後、1回目の接種から6ヵ月の間隔をおいて1回の接種を行います。
4価ワクチン(ガーダシル):中学1年生の間に、2ヵ月の間隔をおいて2回接種を行った後、1回目の接種から6ヵ月の間隔をおいて1回の接種を行います。

定期の予防接種は、各市町村が主体となって実施しています。お住まいの市町村における接種方法(いつ・どこで・どのように受けられるかなど)については、市町村の予防接種担当課にお問い合わせください。