4.低K血症の鑑別
4-①まず尿中Kを測定する
①-1 尿中K<20なら
〇細胞内へのK移行 代謝性アルカローシス、「インスリン投与」、「周期性四肢麻痺」、「交感神経亢進」
〇「K摂取不足」
〇腎以外からのKの喪失 「下痢」、「熱傷」
①-2 尿中K>20なら腎性K喪失であるので、
4-②血液ガスを測定する
②-1 代謝性アシドーシスであれば「尿細管性アシドーシス」
②-2 様々なpHにおいて、「ペニシリン(薬剤性)」、「Mg欠乏」、「急性尿細管壊死」は鑑別に挙がる
②-3 代謝性アルカローシスであれば、
4-③尿中Clを測定する
③-1 尿中Cl<20なら「嘔吐」「利尿薬投与中止後」を考慮。
③-2 尿中Cl>20で正常血圧なら「Barter症候群」「利尿薬投与後」
③-3 高血圧なら
4-④アルドステロン値を測定する
④-1 アルドステロン正常値~低値であれば、「ミネラルコルチコイド投与」「クッシング症候群」「Liddle症候群」
④-2 アルドステロン高値ならば、レニンを測定。レニン高値であれば「腎血管性高血圧」「レニン産生腫瘍」「悪性高血圧」、レニン低値であれば「原発性アルドステロン症」